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MILESTONE ART WORKSの近況とお知らせです。 

麻の一種 からむし(和苧)

麻の一種 からむし(和苧)_c0084954_1336033.jpg麻織物の仲間に「からむし織り」があります。こちらも金榮順さんの素材の話のなかで聞いたもの。ちょうど今朝のテレビ番組で福島県昭和村の「からむしの里」が紹介されていました。写真の植物がからむし。身近にある雑草と似ているよう。この植物はイラクサの一種(青苧・あおそ)で「苧(ちょ)」「苧麻(ちょま)」ともよばれ、名前の由来から「から」は韓国の古代王朝の加羅を意味し、「むし」は朝鮮語のmosi(苧)の転用と言われ、縄文時代の終わりにに中国大陸から朝鮮半島を経て日本へ伝わってきました。室町時代には桑・楮・漆・藍・茶などとともに栽培され地方の産物として納めたり、また日常の衣類(16世紀以前、木綿の栽培が盛んではない時代)として使われていたそう。NHK大河ドラマ「天地人」でお馴染みの上杉謙信公、直江兼続は「からむし」の栽培を積極的に奨励したことで有名とのこと。現在でも越後上布、薩摩上布、宮古上布、小千谷縮などで受け継がれています。同じ材料でもよくさらした糸で織ったものが上布(じょうぶ)で、布を織ってからさらしたものが縮(ちじみ)。夏、150センチくらいに成長したもの刈り取り、煮て皮から繊維を取り出し、糸として紡いで織られていく。皮を細くさいて紡いでいく仕事は根気がいる作業であり、農閑期となる冬場が織り作業、一反用の糸を準備するには大変な日数がかかるようでした。時間と手間をかけて出来上がったからむし織りは、麻とは風合いも異なりパリッとした張りと美しい光沢があります。番組では貴重なからむし織りを地元の熟練お母さん織姫たちから全国から集まった若い織姫たちによって継承されていました。末永く受け継がれていくことを願いたいですね。
by ysmile | 2009-07-12 13:33 | ■ マイル・ダイアリー

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